イベント
シンポジウム報告「コロナ禍で女性労働を見つめ直す」
- 日付:
- 2021年3月13日(土)
3月13日(土)にシンポジウム「コロナ禍で女性労働を見つめ直す」を開催いたしました。
新型コロナウイルス感染症の影響は、とりわけ女性労働者に大きな影響をもたらしました。コロナ禍によって何が明らかにされたのかについて、多方面の分野にわたるパネリストが、テレワークにおける男女の機会の不平等、コロナ禍における女性の雇用危機、見えてきた課題それらの対応策について、議論を行いました。
まず、シカゴ大学教授の山口一男先生から「新型コロナの影響下での在宅勤務の推進と男女の機会不平等」と題して、コロナに関する調査データの分析結果が紹介されました。コロナ禍では、男女の機会不平等が深刻化している実態が業種、従業員規模等により異なることなどについてご報告頂きました。
続いて(独)労働政策研究・研修機構 主任研究員 周 燕飛先生から「新型コロナと女性の雇用危機」と題し、豊富な調査データの分析から、コロナ禍の雇用への影響が立場の弱い層に集中していることから男性よりも女性に雇い止めなど深刻な影響が及びやすい状況について説明がなされました。その根拠になる調査結果として「新型コロナウイルスと雇用・暮らしに関するNHK・JILPT共同調査」からの知見をまとめてご紹介頂きました。
最後に日本労働組合総連合会 常任中央執行委員 井上 久美枝先生からは「コロナ禍における女性の影響と課題」とコロナ禍におけるジェンダー平等について、日本労働組合総連合で実施した3つの調査、「男性の育児等家庭的責任に関する意識調査2020」、「テレワークに関する調査2020」、「コロナ禍における雇用に関する調査2020」の結果をご紹介頂き、コロナ禍におけるジェンダー平等課題に関する課題と提などについてご報告頂きました。
その後、3名のパネリストに、現代女性キャリア研究所大沢真知子所長をコーディネーターとして加えて、ディスカッションが行われました。パネリストの知見の整理と共に、コロナ禍の女性労働の解決策を中心に議論が行われ、より具体的な対応策が検討されました。
今回は、本学においても、コロナ感染症対策による入校制限のため、本学学生及び教職員の方のみ来場可能とし、それ以外の方々にはウェビナーでご参加いただくという形となりましたが、総勢約120名の方にご参加いただきました。
コロナ感染症の一日も早い収束を所員一同願っております。